@ゴール・マズラー
雨が多く気温もグッと下がり寒くなってきた11月。ヨルダン南部地域のゴール・マズラーへ一泊二日のホームステイをしてきました。ここはヨルダンに派遣されて最初の一ヶ月間の研修中に文化理解のために二泊三日のホームステイした場所です。
その時は、同期隊員それぞれがいくつかの現地アラブ人家庭に分かれてお世話になりました。当時は語学も全然ままならなずコミュニケーションに苦心し大変でしたが、日本とは全く違う異文化に触れてとても刺激的だった記憶があります。
それから約10ヶ月経ち、当時お世話になった家庭に再びお邪魔してきました。もう少し早い時期に行こうと思っていたのですが、この地域は南部の死海周辺にあり標高が海抜以下400mと非常に低いこともあって夏場は灼熱の暑さになります。その為、暑さが和らぐ11月頃にしました。
首都アンマンとゴール地域(マズラー、ハディーサ、サーフィ)の標高差は1200mあり、今のアンマンは上着がないと寒いくらいですが、ゴール地域は朝晩は冷え込みますが日中は半袖でも過ごせるくらいの気温です。ちなみにハエにとっては今が適温なのか大量発生していました。
また農場がたくさんありトマトやきゅうりなど野菜の出荷が盛んです。高台から農場や死海越しにイスラエルを望める景色はきれいで、石造りの建物が立ち並ぶ街は閑静でのどかです。外国人が中東、ヨルダンと聞いてイメージする風景が広がっています。またお節介で親切な人が多く、強い日差しの為か褐色の肌の人がほとんどです。
そんなゴールでホームステイ家族に再会したのですが、10ヶ月ぶりということもありいろいろ変化がありました。兄弟が結婚し自宅の隣に新居を構え、また当の自宅も新しくするとのことで死海が見渡せる高台に新居が建設中でした。一年後には完成して引っ越すそうなのでその時期にまた訪れたいと思います。
この一泊二日では、友人宅に連れて行ってくれたり、アラブの国民食であるマンサフを作ってくれました。アラブの家庭料理は家族のために手間隙かけて作っているのでレストランで食べるものよりおいしいです。他にも農場に水を供給する為の水路を見せてくれたり、地域で環境活動を行っているNGOであるAl Numeira Environmental Associationに連れて行ってくれたり、前回とはまた違ったところを案内してくれ、新しい発見がありました。
普段は首都アンマンに次ぐザルカという工業都市に住んでいて、自然豊かな田舎の暮らしとは無縁なので今回のホームステイは良いリフレッシュになりました。また是非訪れたいと思います。
それにしても、以前より中東に関してなかなか良いニュースを耳にしません。その為、あまり中東になじみが無い人は悪いイメージを持ちがちです。しかしながら実際に訪れてみるとニュースやインターネットでは知りえない良いところもたくさんあります。ヨルダンは政情も安定していて遺跡など観光資源も豊富なので、是非一度訪れてみてはと思います。百聞は一見にしかず。