来月から新学期が始まるヨルダンですが、日本とは学校システムが少し違います。ヨルダンには公立の学校やUNRWA(国際連合パレスチナ難民救済事業機関)がパレスチナ難民キャンプで運営する学校などがあるのですが、ここでは自身が普段活動している公立の学校システムについて紹介します。
【学校】
ヨルダンはイスラム教の国であることから、基本的には男女別々の学校に行きます。年少の学年に関しては男女一緒です。学校の規模は500人以上生徒がいるマンモス校もあれば100人にも人にも満たない小規模校もあります。男女共に制服があり男子は上下青色の制服、女子は1年生から6年生まで青色の制服で7年生からは緑色の制服になります。またヒジャブ(ムスリム女性が頭に巻く布)は白色と決められています。
【学年】
基礎教育課程が1年生から10年生まであり、日本の小中学校を合わせた程になります。その後、日本の高校に当たる中等教育課程が2年あり、最終年には年2回のタウジーヒという全国一斉検定試験があります。この試験で入学できる大学が決ってしまう為、学生にとっては最大のもので試験終了後には車のクラクションを鳴らしたり、空砲を鳴らしたりして喜び祝う学生の姿を見かけます。
【授業】
日本の学校で習うカリキュラムと同様に、数学や科学、英語、国語(アラビア語)などの基本的な授業の他に、イスラム教の国であることもありイスラム教の授業があります。授業時間は朝8時頃より始まり14時頃には終わります。一時限40分で午前中3時限目が終了する10時半から11時まではフルサ(朝食・おやつの時間)で子ども達は持ってきたお菓子を校庭で食べたりサッカーをしたりと思い思いに過ごします。
【学期】
2学期生で9月から1月が1学期、2月から6月までが2学期です。その為、夏休みは約2ヶ月、冬休みは約1ヶ月と長期間です。なので長期休み中にアラブ人の友人宅に訪れると子ども達が家事の手伝いをしていたり、家族連れで出かけている姿をよく見かけます。実際に自分が思っていたほど日本とヨルダンの学校の様子に違いはありません。
たまに学校巡回で様々な学校を訪れるのですが生徒は皆元気で積極的、騒ぎ出すと収拾がつかなくなることもしばしば。しかしながらそれ故に楽しく授業を行なえるのでそれはそれで良いのかなと思います。